ダイアスキシス(diaschisis)は、脳血管領域でよく耳にする言葉ですが、検索してもあまり出てこない用語でもあります。そこで、参考書などで調べた内容についてまとめました。
ダイアスキシスは、Monakowにより「局在性の脳損傷部位に隣接していないが、機能的に連結している領域の脳活動の抑制作用のこと」と提唱されました。
ダイアスキシスは、シナプス活動の局所性の減少であり、遠隔領域への求心性連絡が消失したために生じると想定されています。そのため、直接損傷された病巣だけでなく、その病巣と神経線維連絡している部位にも血流低下を認め、その部位の機能障害を生じます。機能障害の重症度は、病巣の大きさや障害部位に依存します。
ダイアスキシスの症状は2〜3週間で自然に落ち着くこともあり、またリハビリによって症状が消失すると、障害以前の正常な機能が回復すると考えられている。
〜最近の研究〜
・大脳半球間のダイアスキシス
・皮質損傷による視床の血流および代謝の低下
・皮質下深部損傷による皮質のダイアスキシス
・大脳半球の損傷に伴う対側小脳の血流および代謝の低下
・大脳半球間のダイアスキシス
・皮質損傷による視床の血流および代謝の低下
・皮質下深部損傷による皮質のダイアスキシス
・大脳半球の損傷に伴う対側小脳の血流および代謝の低下