結婚式の演出として流される映像は主にオープニングムービー、プロフィールムービー、エンドロールムービーの3種類です。各ムービーがどのようなシチュエーションで使用されるのか?最近の結婚式で主流になっているプロフィールムービーの制作手段の方法について解説して行きます。
それぞれのムービーの違いとは
20〜30代の結婚式の映像で用いられる頻度としては、プロフィールムービー(96%)、エンディングムービー(70%)、オープニングムービー(42%)の順番だそうです。
YouTubeに「〇〇ムービー」と検索すると多くのものがアップされているので、是非参考にしてください。
オープニングムービー
オープニングムービーとは、新郎新婦入場前のざわついている披露宴会場の雰囲気をひとつにし、会場全体を盛り上げる演出です。オープニングムービーでは、前撮りの写真を使用することやテレビCMをモチーフにしたもの、ディズニーの映像風にするなど、各新郎新婦の個性によって制作内容が全く違います。その為、オープニングムービーは、どのようなテーマ・内容・演出にするのか悩みどころが多くあり制作時間もかかる為、制作しない人も多くいます。中には、友人や兄弟が制作してくれることもあります。
プロフィールムービー
プロフィールムービーとは、生まれてから現在に至るまでの新郎新婦それぞれの生い立ちやふたりの馴れ初めを紹介する定番の結婚式のムービーです。動画作成が個人では難しかった時代(十数年前まで)は、専門業者に依頼していましたが、最近では動画が簡単に作成できるフリーソフト、フリー素材もあり、個人で手作りされる新郎新婦も多くいます。
プロフィールムービーは、披露宴の中で新郎新婦がお色直しの為に退出した中座の時間に流されます。新郎新婦が中座で不在の20〜30分もの間、列席者が退屈せず過ごすことができます。
エンディングムービー
エンディングムービーとは、最後のあいさつを終え、新郎新婦が退出した後、結婚式の終わりに流す映像のことです。
最近のエンディングムービーは、結婚式当日の1日の様子をカメラマンが動画撮影し、披露宴の最後までに編集し、上映する形式のものが多いです。その最大の魅力は、結婚式の総集編として4〜5分にまとめられ、動画としてゲストに見てもらえることです。しかし、当日撮影し、その場で編集するということもあり、かかる費用は15万円前後と高くなります。1日の思い出を数分にまとめて、データとして残るのでスマートフォンにも保存ができます。また、結婚式に参列できなかった人にも簡単に見せることもできるので、人気の演出の1つにもなっています。
上記のエンディングムービーはどうしても費用がかかる為、抑えたい人も多いと思います。エンディングムービーを、自作する場合は前撮り写真を流し、各ゲスト1人ずつに一言コメントを添える形式にすることが多いようです。
プロフィールムービーの作成方法
動画の作成手段は、①制作を依頼する、②自分たちで手作りする、のふたつです。
業者に依頼する・しないに関わらず、必ず行わなければならない作業が以下になります。
・写真に添えるコメントを考える
・動画のBGMで使用する曲を選ぶ
知人に依頼する
知人の中に、動画作成が好きな人や得意な人がいれば依頼するのも1つの手です。依頼するのであれば完全にお任せにするのではなく、しっかりと要望を伝えましょう。
メリット
費用を抑えられる
持ち込み手数料しかかかりません。
制作していただいた知人には、感謝の気持ちを込めたお礼を行うことを忘れないようにしましょう。
デメリット
修正などの依頼をしづらい
依頼する知人も仕事や予定があるので、何日までに完成させて欲しいという期限はしっかりと伝えておかなければなりません。また、期日内に完成してもらっても、必ず修正してもらいたい箇所が数箇所出てくる為、期日は余裕を持って伝えておきましょう。
知人に手間暇かけて制作してもらったものに修正を依頼するのは、(間柄にもよりますが)少し言いにくいでしょうが、自分たちが納得するもの、納得したものを完成させましょう!
式場に依頼する
式場のプランナーさんからは、披露宴の演出のひとつとして必ずムービーを勧めてきます。
メリット
制作する時間がかからない
式場の映像担当が、用意してある複数のムービーのパターンから、自分たちの雰囲気に合ったものを選びます。指定された枚数の写真選びとその写真に合わせるコメントを考えるのみです。式場へ打合わせに行った際に、完成した映像をチェックし、必要であれば修正をしてもらいます。期日は必ず間に合います。
デメリット
費用が高い
動画制作会社と比較する費用が高いです。
しかし、式場で依頼している為、持ち込み料金はかかりません。
バリエーションが少ない
式場によって異なりますが、用意されている動画の種類が少ないので、自分たちの好みのものが無い可能性があります。また式場によっては、クオリティが低いところも少なくなく、人によっては「これくらいなら、自分達で作れる!」と感じる人たちもいると思います。
写真の枚数制限がある
1つのスライド(1画面)に同時に2枚の写真は載せれない。コメントの文字は何文字以内などの指定されることがあります。
インターネットで動画制作会社に依頼
メリット
ふたりの希望に沿ったものを選択できる
動画制作会社をインターネットで検索すると多くの会社が出てきます。会社ごとにサンプル動画が公開されているので自分たちのイメージに合っているものを選ぶことができます。
制作する手間がかからない
手作りしないので、もちろん時間はかかりません。インターネットで検索し、サンプル動画を視聴する時間は多少かかかります。そこには十分時間をかけ、ふたりが納得するものを選んでみてください。
クオリティが高い
動画制作を専門にしているだけあって、映像のクオリティはかなり高いです。ホームページに制作期間が記載されている為、逆算して注文すると指定した期日までに制作してくれます。
デメリット
オプションで追加料金が発生
式場に依頼するより価格は抑えることはできますが、1つ1つのオプションに追加料金がかかります。
例:写真1枚の追加するとプラス1000円、動画を入れようとするとプラス5000円など。
出来上がった映像を式場に持ち込むということになるので、持ち込み料金が発生することが多く、式場で依頼するのと同額、もしくはそれ以上の金額が発生することもあるので気をつけてください。
手作りする
パソコンの操作に詳しい人、動画編集に慣れている人は映像を自作することをオススメします。
プロフィールムービーの制作はそれほど難しい作業ではありませんが、時間がかかります。
メリット
自由度が高い
プロフィールムービーの中で使用する写真の最大の枚数が指定されない為、入れたい写真を好きなだけ使用することができます。また、写真の出し方などの演出方法も自分たちでこだわることができるのも大きなメリットです。
何より、、、世界に一つだけのふたりだけのオリジナルのプロフィールムービーを作製することができます。
低予算で抑えられる
有料の動画編集ソフトを購入しなければ、制作費用そのものはかかりません。Windowsではフォト(ムービーメイカーはサポート終了したので、、、)、MacであればiMovieを使用すれば簡単な動画作成は可能です。クオリティの高いものを作成したいのであれば、有料の動画編集ソフトを購入することをオススメします。
自作すると、式場への持ち込み料は発生します。これが少しぼったくりのようで、2〜3万円程度かかります。
〜初心者が操作しやすいと評判の動画編集ソフト〜
・Movie Studio16 Platinum(価格:7,100円)
・Filmora9(価格:7,700円)
Filmoraは動画のカット、切り取り、分割、結合などの基本的な動画編集が直感的な操作画面であり驚くほど簡単に動画編集が行えます。動画編集の初心者でも安心して操作が行えます。
・Adobe Photoshop Elements 15(価格:22,000円)
このソフトは、Adobeの動画編集ソフトの入門モデルとなります。動画編集ソフトの中でも入門モデルとなっていますが、Adobeのソフトとなっています。公式のチュートリアルもありますが、愛用者が多いことから、多くの利用者がYouTubeなどで解説動画をアップしており、操作方法をお手本にすることができます。紹介した商品の中では高価な商品ですが、これを機に動画の編集なども行っていこう、と考えている方には特にオススメの商品となります。
デメリット
時間がかかる
YouTubeやInstagramなどにアップされいるプロフィール映像を参考するにしても、自分たちでオリジナルのものを作成するのはかなりの時間がかかります。
期間は1ヶ月以上をかかると思っていたほうがいいでしょう。結婚式の準備は、1〜2ヶ月前になると席次表の準備などで本格的に忙しくなります。プロフィールムービーは早い時期から取りかかれるので、早め早めに取りかかりましょう。
手作りする際の注意点
式場に映像のサイズを確認
画面の比率は4:3と16:9の2種類です。
式場のスクリーンの画面比率をあらかじめプランナーさんへ確認しておきましょう。
映像の時間を確認
7分前後がベストです。最大でも10分以内には納めましょう。見ている方は、長くなると後半は見飽きてしまいます。
曲数
基本的に2〜3曲です。
①新郎生い立ち1曲、新婦生い立ち1曲、新郎新婦馴れ初め1曲の計3曲
②新郎生い立ちと新婦生い立ちで1曲、新郎新婦馴れ初め1曲の計2曲
※新郎新婦の馴れ初めは1曲の途中、キリが良いところで終わります。
写真1枚にかける時間
1枚あたり7〜10秒程度が良いです。各写真にはコメントを添えるので、その写真を読む時間も考慮すると7〜10秒が好ましいです。
集合写真はどれが本人かわからない
学生時代の部活やクラス写真などの集合写真は、1枚に10人も写っていると、どれが本人かわかりません。みんなと仲が良かったことを伝えたい気持ちはわかります。しかし過去の写真なので、ただでさえ本人がどれかわかりません。集合写真の中から本人を探す+書かれているコメント読むことは、10秒(1枚の写真にかけれる時間)では到底足りません。集合写真はNGとは言いませんが、使用を控えるほうがよいでしょう。
文字数を長くすると読めない
短い時間の中で、写真を見て、コメントも読まないといけません。イメージとしては映画の字幕ですね。コメントの文章はできる限りシンプルにしましょう。
※制作が完成すると映像が式場でしっかり流れるか、文字が切れていないかなど確認しましょう!
おわりに
式場によっては、プロフィールムービー+エンディングムービーをセットにしたお得な料金プランも用意されています。結婚式費用は数百万と高額になり金銭感覚がおかしくなりがちですが、映像の持ち込み料金を含めた金額の検討はしっかり行なってください。
結婚式は全て自分たちで作り上げたいカップル、結婚式までの期間が十分にあるカップル、パソコンの操作が苦手なカップルなど、それぞれ背景は異なってくると思います。何を最優先にするのか新郎新婦ふたりでゆっくり話し合い、素晴らしい結婚式となることを願っています。