フレイルとは

日本の高齢化と健康寿命

我が国の高齢化率(総人口のうち65歳以上人の割合)は2025年には30%を超え、2060年には40%に達するであろうと言われています。

2018年の日本人の平均寿命は男性が81.2歳、女性は87.3歳となっています。しかし、自立した生活を送れる健康寿命の平均は男性が71歳、女性が74歳となってり、これは男性は死を前にして平均 10 年間要介護状態にあり、女性は13 年間他者からの介護が必要な状態であるということです。

フレイルとは

フレイルは 「Frailty 」の日本語訳のことであり、「老衰」「衰弱」「脆弱」という意味になります。

定義は「加齢に伴う症候群(老年症候群)として、多臓器にわたる生理的機能低下やホメオスターシス(恒常性)低下、身体活動性、健康状態を維持するためのエネルギー予備能の欠乏を基盤として、種々のストレスに対して身体機能障害や健康障害を起こしやすい状態」を言います。

簡単にいうと、、「健康」と「要介護」の間が『フレイル』です。

フレイルの概念図:葛谷雅文(2009)日本老年医学会雑誌より引用

フレイルになっている高齢者の割合は?

・日本人のフレイル高齢者の割合は、10%

・80歳以上になると、、、30%

・プレフレイルを含む高齢者の割合は、50%

フレイルの評価基準

現在、フレイルの診断方法にはしっかりとした統一されているものはありません。

FriedらのCHS(Cardiovascular Health Study)基準や厚生労働省から出されているフレイルの基本チェックリストが使用されています。

日本版CHS基準

①体重減少:6ヶ月間で、2〜3kg以上の減少

②筋力低下:握力が男性26kg以下、女性18kg以下

③疲労感:ここ2週間、特別な理由なく疲れたような感じがする

④歩行速度:通常の歩行速度が1.0m/秒以下

⑤身体活動:1軽い運動・体操をしていますか?

      2定期的な運動・スポーツをしていますか?

      上の2つのいずれも「週に1回もしていない」と回答

※①〜⑤の中から、3つ以上に該当→フレイル、1〜2つ該当→プレフレイル、0→健康

基本チェックリスト(厚生労働省)

25項目の質問形式になっており、日常生活関連動作(項目:1〜5)・運動機能(6〜10)・栄養状態(11〜12)・口腔機能(13〜15)・閉じこもり(16〜17)・認知機能(18〜20)・抑うつ状態(21〜25)を評価できます。

チェックリストの合計点数で、8点以上がフレイル、4〜7点でプレフレイルに該当します。

おわりに

75 歳以上の後期高齢者における要介護の原因の1 位はフレイルとなっています。フレイルは、「筋力が衰えてきたといった」といった身体的な要因のみならず精神心理的、社会的な要因など多面的な要因が関連し、それぞれが要介護になるリスクを高めています。フレイルは、医療専門職だけでは気づけないことも多く、身近で生活している家族等が気づいてあげることが大切になってきます。早期介入し、包括的医療を行うことで、要介護状態になることを予防し、高齢者の健康増進に繋がってくると考えられます。

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